綱島東に、横浜北部地域で今では1件となったしまった氷問屋『池田乳業』(綱島東1の16の20、牧元亨代表)がある。梅雨が明け、夏本番となったこの時季、店の活気は最盛期を迎える。
「はい、池田乳業です。いつもありがとうございます。ロックアイス3箱ですね」――。
相鉄・東急直通線に伴う「新綱島駅」(仮称)建設の大工事が行われている近くに、「氷」と書かれた看板が目に飛び込んでくる。7月に入り、最盛期を迎えている池田乳業には氷製品(角氷、ロックアイス、かちわり氷)の電話注文が入り、事務所内は活気に溢れている。多くは盆踊りや横浜アリーナ、日産スタジアムなどのイベント会場などを中心に使用されるという。昨年は氷製品のみで35トンを販売。同店ではそのほかにドライアイスや業務用アイスクリームも販売しており、アイスクリームのネット販売では北海道や大阪からも注文が入るという。牧元代表は「昔から氷屋は100日商売って言っているんだ。正に今が書き入れ時だね」と話す。
創業は享保4年
この池田乳業の歴史は古い。創業は江戸時代の享保4年(1719年)。池田乳業の前身となる池田屋として菊名から浅草へ出向き両替商を営んでいた。その後同店は、北綱島の飯田助太夫が明治元年に地域に奨励した天然氷の製造を明治2年に菊名で開始。昭和初期に綱島へ移転している。140年以上の歴史を誇る。牧元代表によると大正期には菊名、、綱島、樽、大曽根、大豆戸、篠原で天然氷が多く生産されていていたが今では同店のみ。当時は、真冬の1〜2月に氷場と呼ばれる水田のような場所に山からの湧水を引き、そこに消毒効果がある石灰をまき3日間で厚さ約6cmの天然氷を作っていたという。早朝に切り出した氷を氷室に積み上げてその上からおがくずを全体にかけ夏まで保管。鶴見川を利用し船で元町に運び、関内などで販売していたという。牧元代表は「氷1つの塊を1貫(3・75kg)と呼ぶが、当時高価だったそばと同じ値段だったと聞いている」と話す。
同店は「天然氷の時代から常にお客様と共に歩んできました。氷のことならお任せください」と話した。
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