社会問題の解決を目指すNPO法人サンライトの理事長 明瀬 薫さん 菊名在住 66歳
人との関わりで広がる輪
○…「社会問題を本格的に解決して行きたい」。環境、教育、文化と3つの分野を掲げて活動を続けている。柱となるのが廃棄自転車引き取りで、リユース(再使用)を目的に、下請けの企業を通して海外へ輸送。また高い芸術性を持ちながらも無名のまま埋もれてしまったプロ画家たちに光を差すため、作品を寄贈してもらい、全国の美術館などへの展示を始めた。さらに独自の教育法を導入し、大倉山の塾で英語も指導する。「一つには絞らない。敢えて多くの分野に取り組むことで、NPOを拡大させるきっかけを作っているから」
○…外国相手の物流企業に20年以上勤務。その中で支援物資を必要とする諸外国の現状を目の当たりにした。定年が近づいていた頃、「社会問題を変えられるのは金の絡まないNPOしかない」という著名な経営学者の言葉に感銘を受けたこともあり、NPOを設立した。「人との関わりの中で様々な社会問題を知っていった。その結果3つの活動へと拡大した」と振り返る。
○…中学生の頃からジャズに熱中した。「第二次世界大戦中や戦後に音楽家が命を懸けて作った曲を多くの人に聞いて欲しい」とスタンダードジャズ同好会をNPO内に立ち上げ、大豆戸地域ケアプラザを会場に多くの名曲を紹介している。歌うことも好きで、学生の頃はジャズシンガーを夢見たことも。そのために学んだ英語が今に生きている。スポーツマンの一面も持っており、野球、陸上、スキーなどに取り組み、今でも筋トレを欠かさず行っているという。「完璧主義だから、現状に満足しない。だからジャズも英語も運動も継続している」
○…今後は住民が様々な課題解決に利用できる施設を、全国各地に作りたいと意気込む。相互扶助の仕組みを設け、高齢化社会や育児問題などの解決につなげたい考えだ。「幅広い世代が交流すれば多くのことはよい方向に向かっていくだろう」と前を見据える。
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