小机の特定非営利活動法人「楠の木学園」高等部2回生で、横浜F・マリノスフトゥーロ(知的障がい者サッカーチーム)所属の岡田秀太さん(16)が、このほど初めて知的障がい者フットサル日本代表選手に選出された。夏の強化合宿を前に、その夢を実現するまでの道のりを取材した。
中学での恩師との出会い
岡田さんは軽度知的障がいを伴う自閉症スペクトラム。中学は地元中原区の市立井田中学校特別支援級に在籍。そこでのサッカー部顧問、木村有志教諭との出会いが「今の自分を決定づけた」と話す。6歳から地域のクラブ等に所属していたがこだわりが強い特性等から周囲との摩擦もあったという。同中学サッカー部では技術はもちろん、マナーやチームワーク、オフ・ザ・ピッチでの生活態度、『心・技・体』など「ベースとなる部分を教えてもらった。悩んだ時も木村先生がいたからサッカーを続けられた」。代表選出も直接報告に行ったと笑顔を見せる。
高校進学時、障がい者サッカーの日本代表になりたいとの目標を掲げ、Jリーグ初の知的障がい者サッカーチームである横浜F・マリノスフトゥーロに入り、チーム練習に通いやすく、発達障がい教育の先駆けでもある同学園に入学。担当教諭によれば「朝は誰より早く来て、教室の片付けなど手伝い、テスト勉強も手を抜かない生徒」だという。サッカーについてもストレッチや練習ノート記入を欠かさないとも。
偶然の監督視察から
代表の座をつかんだきっかけは、昨年末の神奈川県選抜チームのフットサル大会で、偶然、代表監督が視察に来ていたこと。左利きである特徴や技術が目に留まり、年明けの代表強化合宿に練習生として参加。5月の合宿を経て、代表入りが正式決定した。代表選手はほとんど社会人という中でまさか自分が選ばれるとは、と岡田さん。
フトゥーロの宮下幹生監督は「年齢は16歳と若いが、幼少期からのサッカー経験から技術はしっかりしたものを持っている。スピードがあり、左サイドからの突破と左足のキック力には見所がある」と評し、「性格は負けず嫌い、内に秘めた強さがありコツコツ努力するタイプ。将来がとても楽しみ」と期待を寄せる。
中学時代の恩師、木村教諭は「まずは彼がサッカーが大好きになるようにと接していた。先輩たちが試合に負けた後、悔しがらずに笑う様子を見てイライラしていた子。手を抜かず、人の3倍も4倍も練習していた。彼の人生、未来に触れることができた気がして、とても嬉しい」と話す。
今は10月開催の「もうひとつのW杯」、INAS GLOBAL GAMES 2019 BRISBANEに向け、準備を進めている。一歩一歩、次の夢に向かって。
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