昨年11月末に栃木県で開催された「第60回近代五種全日本選手権大会」男子の部で、2年ぶり3度目の優勝を果たした、嶋野光選手(32/自衛隊体育学校)。綱島出身の嶋野選手は、今年7月に開催予定の東京五輪への出場に向けトレーニングに励んでいる。
「キングオブスポーツ」と呼ばれる近代五種は、水泳・フェンシング・馬術・レーザーラン(射撃とランニングの複合種目)の合計スコアを競う。最終種目のレーザーランは、それまでの3種目の総合ポイントが1位の選手からスタ―ト。以降は1ポイントごとに1秒遅れで出走し、総距離3・2キロを撃っては走るを4回繰り返し、1位でゴールした選手が優勝となる。
先の大会では、嶋野選手は3種目を無難にこなしトップと25秒差でレーザーランへ。事前に特に強化していた種目といい、「この差なら十分勝機はある」と落ち着いた走りを披露。中盤で先頭に立つと、じわじわと後続との差を広げ、トップでゴール。「実力を出し切れた。コロナ禍での大会開催をサポートしてくれた方々に感謝したい」と振り返った。
日本王者の原点は、中学まで過ごした綱島。地元の水泳クラブ「ウォーターメイツ」に2歳で加わると、練習後には父と近隣の神社までランニングするなど努力を積み重ね、小6ではジュニアオリンピックの競泳で優勝した。「練習は大変だったけれど、努力すること大切さを学べたことが今の自分につながっている」と笑顔で回想する。大学卒業まで続けた競泳を諦め就職先を探していたときに、現在のコーチから声をかけられ近代五種へ転向。「全く違う種目を一度に観れて、選手の個性で戦略も変わる。多くの人に楽しさを知ってほしい」と競技への想いを語る。
今年の目標は「東京五輪」。代表選手は、世界選手権(3月)など6月までの大会の総合成績で選考される。コロナ禍で先行きは不透明ではあるが、「世界で戦えるように練習を積み、地元にいいニュースを届けたい」と意気込みを口にした。
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