小田原・箱根・湯河原・真鶴 人物風土記
公開日:2026.02.21
今年度で閉校する函嶺白百合学園小学校の校長を務める
広瀬 節枝さん
小田原市本町在住 68歳
我が母校、心のふるさと
○…強羅駅前に校舎を構える函嶺白百合学園小学校。75年以上の歴史に幕を下ろす同校で学び、長年の教員生活を全うした。かつては300人を超えた児童数も少子化の中で減少し、2020年度を最後に新入生の募集を停止。「寂しさもあるが、やり切ったという気持ちが大きかった」と、これまで学校を支えてきた教職員の連帯に感謝と誇らしさが交錯する。
○…箱根湯本に生まれ、幼稚園から高校まで函嶺白百合で過ごした。箱根登山電車の車内で学園に通う高校生とおしゃべりをするのが楽しみだった小学生時代。「我が強い子どもだった」という性格から同級生とぶつかることもあったが、あるマ・スール(シスター)の「私の小さい時にそっくり」という言葉に救われた。「いつか一緒に働けたらいいわね」というマ・スールの一言は、将来進む道を決めるきっかけにもなった。
○…最初に受け持った2年生のクラス担任では、「緊張で親御さんの顔を見ることもできなくて」と笑う。「人のために尽くす」という精神を教え子と分かち合い、成長の道程を共にたどる日々。「雪が降ってきれいだね、アジサイが咲いたねと、箱根の自然の中で『共感』の心を養える」という教育環境に誇りを持ち、児童の健やかな学びに寄り添ってきた。
○…外部事業者に頼らず教職員の手で放課後の児童預かりを始めるなど、時代を越えて児童本位の学校運営に心を砕いた。「函嶺白百合学園小学校はあなたたちのふるさとです」というメッセージは、校長として6年生を送り出す際に贈ってきたはなむけの言葉。卒業生や関係者らを招いて3月20日に開催する式典でも、心に刻む学び舎への感謝を参加者と分かち合うつもりだ。
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