新吉田小学校(関谷道代校長)は昨年末に、全校児童・保護者向けの「情報モラルルールブック」を作成した。オンラインゲームやSNSの正しい使い方に関する冊子。4月からの新入生家庭にも配布するほか、区内外の他校での活用も見込まれている。
「親子で向き合って」
冊子作成の大きなきっかけは、昨年9月に青葉区で起きた児童(小4)の誘拐事件。犯人との接点はオンラインゲームだった。同小でも多くの児童がオンラインゲームやSNSを利用しており、一方で保護者からは「親の知識が追いついていかない」「コロナ禍で利用時間が増えている」といった不安の声も。そこで、全校児童と保護者を対象に利用状況等についての意識調査を実施。PTAの協力のもと、関谷校長と情報教育を担当する教職員7人で冊子を作成した。
冊子内では「時間を決める」「写真(肖像権)に注意」「言葉遣い」など、7つのルールをそれぞれ見開きで紹介。左ページは児童向けで、イラストに加え、「○時以降は使わない」「困ったら○○に相談する」など親と相談して家庭内ルールを書き込めるようになっている。右ページは保護者向け。アンケート結果の分析や解説、使い方のアドバイスなどが書かれている。関谷校長は「知識を得ることはもちろん、冊子を通して親子で問題に向き合う時間が大切」と話す。
絵本を参考にしたという冊子には、児童も楽しく読めるようにと沢山のイラストを使用。実はこれらは全て教員の手描き。「調査結果も分かりやすいように工夫してグラフにまとめてくれた。先生たちの愛情が込もった仕上がりになった」と関谷校長。保護者からも好評だったほか、冊子を使った授業を行うなど、情報教育の貴重なツールとなっている。
「児童を取り巻くオンラインの環境は耐えず変化する」と実態に合わせて今後は内容の改訂をしながら活用して行く予定。さらに区内の学校に情報発信したところ冊子作成を検討する学校も出てきたという。「校内に留まらず、一人でも多くの児童をネット被害から守りたい」
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