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公開日:2022.02.17

世界に届け、福島の魅力
廣瀬さん三姉妹の挑戦

  • モザイクアートとフォトブックを手にする(左から)みおさん、はるさん、まみさん

 東日本大震災からもうすぐ11年--。下田町在住の三姉妹は昨年、福島県の写真を使ったフォトモザイクアートとフォトブックを作成した。各地で展示を行い、現在は都筑区の施設でも公開中。現地の魅力を発信し、被災地に勇気を届ける活動を続けている。



 廣瀬まみさん(22)、みおさん(20)、はるさん(16)の3人が活動を始めたきっかけは、2018年の夏。父親の故郷の福島を訪れた際、高校生が特産品を使った商品を開発・販売している光景に胸を打たれた。「みかん大福が美味しくて。頑張る姿と美味しさを届けたい」と関東での販売を同校に打診。販売先は商店街やアンテナショップを行脚し直談判した。当初は「疑われたこともあった」というが熱意は届き、都内や川崎市内で販売会を実施した。



モザイクアート製作



 震災から10年となった昨年「風化させずに、改めて福島のことを知ってもらおう」と、現地の写真を使ったモザイクアートを製作。チラシやSNSで写真を募り、2000枚が集まった。その中から、アートの完成形となるメイン画像は「未来への希望を感じさせてくれる」という、桜が咲き誇る一本道。完成した作品は、昨年福島県で開催された祈念式で披露された。さらに、700枚の写真とメッセージを綴ったフォトブックも作成。「福島には美しい自然がたくさんある。そんな魅力を世界に発信したい」と英語も併記された本は、各国の大使館などにも届けられた。



 活動を通じた出会いは、プロジェクトに広がりを生んだ。メイン画像の撮影者は、現地の米や野菜を使った商品を販売しており「せっかくなら何か一緒に」と廣瀬さんたちがパッケージのデザインを担った。また、各地でモザイクアートの展示会も実施。現在展示中のつづきMYプラザ(都筑区/19日まで)では、職員の計らいで観覧者からのメッセージの木が作られ、25日から福島空港で行われる展示会に合わせ、現地に届けられる。「現地の人の感謝の声や協力してくれる人たちのおかげで続けてこれた。これからも、世界と福島をつなぐ架け橋になれれば」とみおさんは思いを語った。

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