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港北区 人物風土記

公開日:2024.01.25

区内26小学校に、自身の著書『ゆきがふるとき』を寄贈した
ゆじゃりさん(本名:中山縁)
新羽町在住 39歳

心の成長に寄り添って

 ○…始まりは、家にこもりがちな子育ての気分転換。二児の母として、「自分も子どもも楽しめるものを」と絵本製作にいそしんでいる。透明水彩の優しいタッチで、心が明るくなる楽しい物語を描き出す。昨年末に港北区内26小学校に寄贈した著書『ゆきがふるとき』は、第9回絵本出版賞大人向け絵本部門の優秀賞作。「今は難しくても、成長して理解が深まる、長く読める絵本を」

 ○…保土ケ谷区出身。絵を描くことが好きだった反面、活発な子どもで中学、高校と剣道部に所属。薬剤師を志し、絵からは段々と離れていった。再び絵を描き始め、「絵本を作らなければ、なかった体験ばかり」と充実した日々を垣間見せる。記録用に絵を投稿していたSNSは、いつしか同じ趣味の仲間との新しいつながりになった。

 ○…「絵本で行き詰まったら、別の絵を描いてリフレッシュ」。かわいらしい絵本から一転、実は昔から、恐竜や深海魚に目がない。実在するはずなのに謎が多く、あれこれ想像できるのが魅力だと前のめりに語る。今でも水族館に行くと、子ども以上にはしゃいでうんちくが止まらない。「夫はあきれてますけど」と含み笑い。いつか、恐竜や深海魚が登場する絵本も作りたいと、機会をうかがっている。

 ○…絵本のストーリーは、いつも自分の経験をもとに考えている。『ゆきがふるとき』は、幼いころの飼い猫との思い出を題材にした。ときには、子どもの奇想天外な発想もヒントになる。「言葉だけでは伝えるのが難しいことを、絵や物語を通して疑似体験してほしい」。色使いや伏線にこだわるのは、成長したとき、新たな発見を楽しめるように。心を豊かに、明るく。いつまでも心に寄り添う優しいストーリーを紡いでいく。

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