神奈川県警察創立150年記念逮捕術大会が6月14日、県警察学校で開催された。県内54署と県警本部が出場。大規模署の部門(18署)で港北警察署(笠佳孝署長)が17年ぶり3度目の優勝を果たした。
同大会は、抵抗する犯人を制圧して逮捕するための警察独自の技術「逮捕術」を競う団体戦。女性警官同士で警棒を使用した試合から始まり、徒手での対戦のほか、警棒、短刀、警杖を利用して競い合う。時間は種目によって異なるが、2〜3分間で、より多くのポイントを取得したら勝利となる。
港北署のメンバーは、地域課で交番勤務している警察官を中心に、21歳から37歳で構成された。初戦では神奈川署を破り、中原署、そして、相模原署との対戦も勝ち進み、決勝では南署と対戦。笠署長は、「どの試合も接戦だったが、勝因となったのはチームワーク」と振り返る。
メンバーそれぞれは、普段は異なる部署で勤務。大会のため、開催から4週間前に特訓が始まり、限られた期間で切磋琢磨してきた。
警棒対警杖の大将戦に臨んだのは、日吉駅前交番で勤務する地域課の松崎光さん(27)。今年3月まで、県警本部教養課の逮捕術特別訓練員として6年間所属していた。その経験もあり、今大会で出場した試合は3勝1敗。松崎さんは、「訓練員だったこともあり自信があったが、チーム一人ひとりが実力を発揮でき、優勝に繋がったのでは」と話した。
地域安全に活かす
現場で犯人を早急に制圧して地域だけでなく、警察官自身を守るためにも、「強さ」が必要になる。笠署長は、「区を守るためには、他部署との連携が大事。また、地域の方々に安心してもらうため、強い警察官でなければならない」と真剣な面持ちで語った。
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