関東大会で小・中の兄弟Vを決めた都筑中央ボーイズの会長 前田 幸長さん 都筑区在住 42歳
勝つことで見えるもの
○…第16回関東ボーイズリーグ大会で、史上初となる小・中学同時優勝を果たした。小学生は創部3年目、中学生は創部6年目での快挙。「なんでも初というのは気持ちいい。選手をはじめ、支えてくださったスタッフ、父兄の方々と喜びを分かち合えたのが嬉しかったですね」と目じりを下げる。
〇…福岡県出身。幼稚園の頃から父親とキャッチボールを始め、小学3年の時に軟式野球チームに。4年で投手を経験して以来、野球人生は投手一筋。プロを意識したのは福岡第一高2年の時だった。恩師となる監督とコーチに出会った。「2人の教え通り練習すればプロになれると確信していました。毎日1000回シャドーをやれとか厳しいものでしたが、短い時間で集中して野球ができたことが大きい」と当時を振り返る。エースとして活躍した甲子園では88年夏に準優勝。全国区で頭角を現した高校生左腕はロッテのドラフト1位に指名され、プロの世界に足を踏み入れた。
〇…ロッテ入団後、中日、巨人で活躍し、08年、メジャーに挑戦し、現役を引退した。思い出に残る勝負はプロ1年目の時に対戦した西武戦だ。「一番強かった時の西武。3番秋山、4番清原、5番デストラーデを迎えストレートで三者三振を奪った。あれで自信がつきましたね」。日本での通算成績は595試合78勝110敗9セーブ。奪三振は1241だった。躍動感のある投球フォームから放たれる直球と、魔球と呼ばれたナックルボールで打者を翻弄した姿は記憶に新しい。
〇…現在は野球解説者、タレントとしてテレビやラジオで活躍中。多忙な生活を送る一方で、自らが立ち上げた都筑中央ボーイズの指導に熱を入れる。「プロ20年で見てきたこと、経験したことを伝えたい。強くなるには高い目標をみんなで持ち続けるのが大事。勝つことでしか学べないものもあります」。信念を抱き、指導者として新たな野球道をまい進する。
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