市歴史博物館の外国人来館者向け英語ガイドブックの製作に励む学芸員の 福原 庸子さん 横浜市在住 61歳
横浜の魅力、世界に発信
○…(公財)横浜市ふるさと歴史財団の学芸員を務め15年、これまで数多くの来館者に、歴史ある横浜の魅力を伝え続けてきた。市の支援を受け、常設展示や遺跡公園を紹介する、外国人来館者向け英語ガイドブックを製作中。東京2020五輪に向け、外国人をもてなす体制を整える。「横浜3万年のドラマチックな歴史を知ってもらいたい」
○…学生時代から英語の成績は良く、「両親は生粋の日本人。前世はアメリカ人かも」と笑う。高校1年の時、教諭から英国の国際学校への入学を勧められた。好奇心旺盛な少女は「外の世界を見てみたい」と二つ返事で決心。しかし、留学先では「日本に関する知識が希薄で、お国自慢もできない」と痛感した。おとなしい様子に、同級生から「ヤスコは人形のよう」とからかわれたことも。これらの経験が「自分を成長させたいと思う人生の原動力」となり、以後は積極的に振る舞った。
○…帰国後、上智大学に入学。美術史を専攻した。「作品にある背景を探ることに魅力を感じた」。その後、ハーヴァード大学大学院を卒業し、美術史家として歩みだした。各地で教鞭をとり、01年には財団が運営する「横浜ユーラシア文化館」の立ち上げに尽力。財団から優れた英語を評価され今春、外国人との相互理解を深める新事業を任された。「経験をチャンスに変えられたことにやりがいを感じる」。強い探究心と地道に努力した成果が実を結んだ。
○…趣味は美術館巡りと友人との食事。「自分が美しい、おいしいと感動したことは、たくさんの人と共有したい」。仕事でもプライベートでも人をわくわくさせたいと思うサービス精神は旺盛だ。「言語に限らず、学びたい、知りたいと思った人のお手伝いができれば」と目を輝かせる。
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