国土交通大臣賞を受賞した仲町台駅前ハマロード・サポーターの代表 折戸 忍さん 仲町台在住 77歳
地道にコツコツ16年
○…数十年前、煙草を吸いに夜に集まる若者やごみが落ちている駅前を見て「何とかしなければ」と立ち上がった。道路の美化や環境整備などの地道な活動を積み重ね、団体発足から今年で16年。今では、30人のメンバーと地域住民も巻き込む大きな活動となり、このほど国土交通大臣賞を受賞した。「これからも仲町台が住みやすいまちであるように活動を続けていく」とまっすぐ前を向く。
○…鹿児島県種子島出身。4月から11月まで泳いでいたと話す青い海と白い砂浜が数キロにわたり広がる風景は今でも脳裏に残る。中学1年の時、島を離れ市内の中学に転校し、鹿児島工業高校へ進学。「青田買いだったね」と念願だった製鉄メーカーの日本鋼管に就職した。夜行列車はやぶさに揺られ金の卵として横浜の鶴見にやって来た。システム開発や製鉄部門、営業など多様な職種を経験。「専門外のこともあったがすべて意味のあることで自分を育ててくれた」
○…退職を機に2001年、当時”住みたいまち”として話題を集める仲町台へ越してきた。順番で回すマンションの理事になったことをきっかけに町内会の運営に携わるように。名刺に刻まれる役職は片手には収まりきらず「頼まれると断れない性格なんだ」と照れながら話す。地域活動の楽しみは子どもたちと関われること。「学校に行けば名前で呼ばれたりして本当に嬉しいね」と目尻を下げる。
○…妻を8年前に亡くし今は一人暮らし。「3人の子どもがたまに家に来て掃除とかいろいろしてくれるんだ、近況を報告し合うのも楽しいね」と父の顔を覗かせる。妻の月命日には欠かさずお墓へ足を運ぶ。遠くで見守る妻に嬉しい報告ができるのが幸せだ。
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