区内在住の遠藤円香さんが福祉作業所で製造する焼菓子などを買い取り、ネットで販売するサービスを展開している。コロナ禍で行き詰る作業所の販路開拓や、消費者が福祉に触れて共生社会を考えるきっかけづくりなど様々な効果が期待され、注目が集まっている。
コロナ禍で出張販売やイベントの自粛が続くなか、多くの福祉作業所の販路が絶たれて売上は減少。そこで働く障がい者の就労トレーニングの機会も激減した。そんな事態のなか「特性やその規模などから即座にネット販売や配送サービスを取り入れたりすることが困難であるケースが多い」と気づいた。
元々、丁寧に手作りされた作業所の焼菓子に魅力を感じていたという遠藤さん。そこで「今こそ作業所と社会をつなぐ架け橋になりたい」と約1年前に福祉作業所の販売促進支援事業サービス「つきあかり」を個人で設立した。現在は区内・県外合わせて11カ所が参画。各作業所から吟味した焼菓子を買い取り、インスタグラムなどのSNSを活用して注文につなげている。
「心のこもった商品は多くの人に元気を与えられるもの」と遠藤さん。これまで400人以上の利用があり、購入者からは「温かい気持ちになれた」「クオリティの高さに驚いた」「箱を開けるワクワク感が楽しい」と予想以上の反響があった。特に複数の作業所の商品を詰め合わせたセット販売が人気でリピーターも多いという。
現在は学童保育所のおやつや一般企業の置き菓子としての販売にも力を入れている。「作業所のお菓子が他者理解や社会福祉に目を向けるきっかけになれば」と期待を込め「一人でも多くの人が明日が来ることを嬉しいと思える社会を目指したい」と意気込んでいる。
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