９月15日付で都筑警察署の署長に就任した 山本 隆生さん 都筑区在勤 58歳
心ひとつに、まちを守る
○…着任初日、署員らに送ったメッセージは２つ。住民目線を大事にすること。そして風通しの良い職場づくりを目指すこと。頼りになる警察であるためは「まちの人の心に寄り添うことが一番大切だからこそ、まず署員の心が穏やかで健康であることが欠かせない」ときっぱり。多忙な毎日でも署員らが自由に伸び伸びと働くための環境づくりを自ら率先して取り組んでいく。
○…署長就任は相模原北署に続き２カ所目。署の重点課題に掲げたのが「多発する乗り物盗対策」と「子どもや女性に対する犯罪抑止」。昨年同時期より増加傾向にある特殊詐欺についてはより一層目を光らせ、署員らが地域に積極的に出向き、被害防止に向けた高齢者への呼びかけを進めている。
○…長崎県出身。幼少期は父親の転勤で全国を転々とする生活だった。大学では経済学を専攻し地方財政論を学んでいたが、子どもの頃から正義感が人一倍強かったこともあり警察官の道を選んだ。35年間以上に渡る警察人生で最も印象に残っているのは１９９５年の阪神・淡路大震災。機動隊として被災地に派遣された時、目にした悲惨な光景が今も頭から離れない。「これまでの赴任先で関わった一つひとつの仕事が今の自分を形作っている」と振り返る。
○…親しみやすい笑顔と穏やかな語り口が印象的。現在は区内の官舎に単身赴任中だが、週末になると緑区の自宅に戻り、妻と娘と一緒に過ごすのがルーティーン。多忙な毎日の中で唯一、心休まる時間でもある。信条は皆で力を合わせれば何事もなしえることを意味する「百万一心」。「署員全員で心をひとつに、都筑の安心安全を守っていきたい」。約２４０人の署員を率いて奔走する覚悟だ。
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