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公開日:2024.02.15

中川中央の保護猫カフェ
「不幸な猫 無くしたい」
奄美のノネコ 約3割引き取り

  • 服部さんとカフェの猫たち

 中川中央にある「CAIT SITH(ケット・シー)」は、奄美大島の猫を救おうと2020年にオープンした譲渡型保護猫カフェ。これまで奄美大島で捕らえられた549頭のうち、3割を超える175頭をこの猫カフェで引き取った(2月10日現在)。代表を務める服部由佳さんは「不幸な猫を無くし殺処分ゼロを目指している」と話す。

 奄美市は、「奄美大島における生態系保全のためのノネコ管理計画」を2018年から実施。希少動物を野生化したノネコが捕食するとして、その駆除が進められている。捕獲後一週間以内に、奄美市から認定された「譲渡認定人」が引き取らなければ、殺処分されてしまうという。

 服部さんは、当初からノネコの譲渡団体で譲渡認定人として活動。受け皿をさらに広げようと、クラウドファンディングで資金を集め、20年4月にケット・シーをオープンした。こうした活動により、これまで殺処分はないという。

 奄美でノネコが捕獲されるとそれを知らせるメールが届き、状況が許せば空輸で引き取る。猫は預かりボランティアの所で最低約2カ月を過ごす。その間に血液検査などの健康状態チェック、去勢手術、人慣れする訓練などを行い、猫カフェにデビューする流れだ。

 店内には奄美だけではなく様々な場所で保護された猫が常時、15〜20匹在籍。スタッフは全員、無償のボランティアで、預かりやカフェスタッフなど約70人が活動する。運営費はカフェの利用料や譲渡時などの寄付金で賄っている。

 ケット・シーは「猫のため」を一番に考え、独自の里親審査基準を設けている。いくつかの手順を踏むことを「面倒」ととらえる人もいるというが、「一生を一緒に暮らす覚悟と責任を感じていただければ」と服部さん。「猫をこれから飼いたいという方は、保護猫も選択肢に入れてほしい」と話した。

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