以津院(いしんいん)の住職として「竹あかり」を企画した 村木 龍佑さん 池辺町在住 27歳
気軽に立ち寄れる寺に
○…安土桃山時代から続く歴史ある寺院「曹洞宗 城見山 以津院」。昨年9月に24代目住職に就いた。「住職に就いて初めての企画」とイベントにかける想いは強かった。約30本の竹からこぼれる光に、道行く人が足を止める様子を見て「やってよかった」と安堵の笑みを浮かべた。次回は、テーマを決めて新たな細工にも挑戦する予定だ。「このイベントをきっかけに、皆さんにとって気軽に立ち寄れる場所になれば」と意気込む。
○…池辺町で生まれ育った。先代に弟子入りしたのは、小学4年生の頃。出家のための儀式「得道式」を経て、坊主になった。「お坊さんになった自覚はなかった」と当時を振り返る。中高生の頃は、陸上部と軽音部に所属し、文武ともに学校生活を謳歌した。駒澤大学仏教学部へ進学後は、東南アジアの仏教などについて造詣を深めていった。2年生の時に先代が亡くなり、後継ぎとして住職になることを決意した。
○…卒業後は、福井県の永平寺で2年間修行を行った。座禅・お勤め・掃除を繰り返す日々。修行中は、テレビやインターネット、新聞などの情報媒体からも遮断され、「知らないうちに総理大臣が2人も変わっていた」と冗談交じりに振り返る。厳しい修行の日々を「人として成長することができた。他にない貴重な経験だった」と聡明な顔つきで語った。
○…現在は、妻・娘・祖母と四人暮らし。生後3カ月を迎える娘は「とっても可愛い」とにっこり。「いつかは皆で家族旅行にいきたい」と夢を語った。趣味の料理にも熱心。学生時代にイタリア料理店で働いた経験を活かし、得意料理のパスタを家族に振る舞っている。「家族のためにできることを」と父親の顔をのぞかせた。
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