バイオリニスト都筑区民文化センター「ボッシュホール」のこけら落とし公演に立つ 東 亮汰さん 大棚町出身 25歳
弓で奏でる文化の未来
○…区民待望の文化施設。そのこけら落とし公演に抜擢された。ホールの建つ場所が、更地だった当時を知る地元出身者として、「このような素晴らしいホールができ、うれしい。こけら落とし公演で演奏できるのは光栄」と満面の笑みを浮かべた。チケットは早々に完売。地元をはじめ聴衆の期待の高さがうかがわれる。自身の演奏を通し、「クラシックを身近に感じてもらい、リラックスして楽しんでもらえれば」と本番に挑む。
○…母がアマチュアオーケストラで弾いていたこともあり、生活の一部だったバイオリン。1歳の頃から玩具代わりにあてがわれた小さなバイオリンをきっかけに、4歳から習い始めた。「多くの楽曲に関われ、弦と弓の摩擦から生まれる美しい音色にロマンを感じる」とバイオリンの魅力を語る。
○…中川小、中川中を経て、桐朋学園へ。桐朋学園大学音楽部を首席で卒業し、NHK交響楽団などとの演奏のほか、国内外のコンクールで多数受賞。2019年、国内最高峰の日本音楽コンクールで第1位を獲得。昨年、第30回ヨハネス・ブラームス国際コンクールで第2位となり「都筑スポーツ・文化賞」を受賞した。
○…現在のスケジュールは公演で一杯。リハーサルと本番、それに備えた練習に明け暮れる毎日。「休みの日の方が落ち着いて練習できるし、はかどる。練習することで余裕が生まれ、気が休まる」と苦笑した。バイオリンと同様、憧れていたのが指揮者。「いずれ機会があれば」と勉強を重ねている。「欧州中心のクラシック界を『クラシックなら日本』となるような環境を作れたら」という大きな夢のため、「今自分にできる事をしていきたい」と未来を見据える。
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