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公開日:2025.05.08
東京横浜独逸学園
万博で演劇上演
「日独の良さ伝えたい」
東京横浜独逸学園(茅ヶ崎南)の演劇部が6月12日(木)から14日(土)までの3日間、関西・大阪万博のドイツ館前で演劇を披露する。本番まで約1カ月となった部員らは、練習の回数を増やし、準備を進めている。
演劇部は、同校教諭で演劇に造詣の深いシェフラー・トビアスさんが昨年度発足。昨年6月にドイツ語原作の作品を全校生徒向けに上演した。現在の部員は、日本の高校生にあたる9年生から12年生の13人。初めて演劇をする新入部員もいる。
万博への出演は、トビアスさんの妻がドイツ大使館に知り合いがおり、文化部門で何か出来ることがないか打診したところ、万博のドイツ館前で演劇を披露しないか、との提案があり実現した。
全編英語
演劇のタイトルは『グリム兄弟リロード』。グリム童話の『こわいことを知りたくて旅に出た男』と日本の『桃太郎』をヒントにトビアスさんが制作。主人公となる日本人とドイツ人の女の子が大阪で出会い、自分のアイデンティティを探す旅に出るという内容。30分のパートを4編つなげた全編2時間の大作。作品を通してトビアスさんは「日本とドイツの良さを伝え、つないでいきたいと」作品に込めた思いを語った。
舞台となる会場はドイツ館前のスペースで、入館を待つ人の列が必ず通る場所。舞台は屋外のため、舞台装置は必要最小限の小道具のみ。ヘッドセットではなくハンドマイクを使用しての演技となるため、より表現力が求められる。
また作品は万博側からの要望で全編英語。同校は多国籍だが通用語はドイツ語。第1外国語が英語なので、多くの生徒が流ちょうに話せるが、母国語でない生徒がほとんど。セリフも昨年の舞台に比べて格段に多く、部員らは4月から週末やゴールデンウィークも利用して練習を重ねている。濱浦杏さん(12年生)は「私たちを知らない人たちに英語で伝えるのは難しいが、楽しみの方が大きい」と屈託なく語る。カイオナさん(12年生)も「大きな舞台は楽しみ」と緊張した様子はない。9年生のカノさんは演劇自体が初めて。「初めての舞台が万博なので噛まないように、緊張せず楽しみたい」と笑顔を浮かべた。
同校では本番前の6月10日(火)に校内向けに上演を予定している。
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