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都筑区 スポーツ

公開日:2026.01.15

’28ロス五輪の新星
スカッシュ界のホープ、シニア英美里(えみり)さん

  • オーストラリアンジュニアオープンで優勝し、喜びを爆発させる英美里さん(家族提供)

  • 14歳ながら167cmと長身が武器の英美里さん

 2028年ロサンゼルス五輪の正式種目として採用され、注目を浴びている競技「スカッシュ」で、地元・都筑から活躍の舞台を世界に拡げているのが荏田南に住むシニア英美里さん(14)だ。

テニスから転向

 市内にあるインターナショナルスクールに通う英美里さんは現在中学2年生。スカッシュに出会ったのは9歳の時で、5歳から始めたテニスで「クラブの中でも中々勝てなくて」伸び悩みを感じていた頃だった。ラケットスポーツが好きで、バドミントンや卓球などさまざまな競技を試す中、「一番楽しい」と感じたのがスカッシュだった。「テニス以上に思いっきりボールを捉えて『打つ』感覚が好きだった」と魅力を語る。

 スカッシュは、四方を壁に囲まれたコートの中で、小さなゴムボールをラケットで交互に打ち合うスポーツ。前後左右すべての壁を利用できるのが特徴で、ボールが予測不能な軌道で跳ね返るため、駆け引きも勝敗を決める重要な要素となる。

 日本ではまだまだ競技人口の少ないスカッシュだが、テニスの経験もあり、ラケット捌きに長けていた英美里さんは転向後すぐに頭角を現す。初めて出場した全日本ジュニアではU11女子の部で見事優勝。10歳で父・ジョンさんの母国であるイギリスの大会でも優勝するなど、その才能は瞬く間に開花した。

世界を転戦

 練習はほぼ毎日。平日は、学校が終わると直接港北区にある練習コートへ向かい約3時間、土日も約4時間の練習をこなす。身長167cmの長身を武器に、年間8〜10の国内大会に出場。さらに夏休みなどの長期休暇にはオーストラリアやアジア、ヨーロッパと、世界中の国際大会へ自ら志願して遠征に赴くなど、文字通りスカッシュ漬けの日々を送っている。

 2025年は4月にオーストラリアで開催された「オーストラリアンジュニアオープン」と「オセアニアジュニアチャンピオンシップ」の2大会で連続優勝を果たす快挙を成し遂げた。当初は経験を積むことが目的だった海外遠征だが、「今は勝ちにいく気持ちも強い。海外で色々な国の選手と戦えるのが刺激」と、その視線は常に世界を見据えている。

亡き姉への想い

 アスリートとして華々しい活躍を見せる一方、英美里さんにはもう一つ、幼い頃から抱き続けている大切な夢がある。「薬の研究者」になることだ。

 実は、英美里さんが生まれる直前、姉が病気のため7歳で亡くなっている。「姉のような人を自分の手で助けたい」という強い想いが彼女の原動力となっている。英語での高度な授業が行われるインターナショナルスクールの勉強と、世界を転戦する過酷なスカッシュの両立は決して容易ではない。学年が上がるにつれ提出課題も増えているそうで、夜遅くまで宿題に追われる日もあるが、学業にも一切の妥協はない。

目標は32年五輪

 スカッシュは今秋に日本で32年ぶりに開催されるアジア大会でも実施される。そして28年にはロサンゼルス五輪を控えるなど注目が集まる競技の一つ。28年でもまだ高校2年生の英美里さんはまさに期待の新星だ。「ロス五輪は出場したいけれど、大人の選手と争うのでまだレベルが...。次の32年大会(ブリスベン)は20歳を超えているので、出場してメダルを狙いたい」と意欲を見せる。都筑区から世界、そしてオリンピックの表彰台へ。挑戦はまだ始まったばかりだ。

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