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旭区・瀬谷区 人物風土記

公開日:2014.03.13

横浜発明振興会会長で、「ホームカーリング」などを発明した
金城 寿雄さん
万騎が原在住 77歳

挑戦忘れぬ発明家

 ○…「旭区から広めて横浜市のニュースポーツとして普及させたい」―。ゴルフボールを活用した「ホームカーリング」の遊具を発明。3月22日には、念願の第一回大会が開かれる。「発明ライフの集大成」と語るホームカーリング。プレーヤーからの評判も上々で、手応えを感じている。「誰でも簡単に楽しめる。ハマ発祥のスポーツとして、街おこしにつながれば」とその日を心待ちにする。

 ○…横浜市民を中心とした発明家が集まる、50年以上の歴史を持つ「横浜発明振興会」の8代目会長を務める。「不便・不自由・不合理。『不』がつくものに発明のヒントがある」と、これまでにも傘と袋が合体した折り畳み傘などを発明。中でも、ゴルフボールを使った発明品にこだわり、ホームカーリングには特に情熱を注いだ。フロアでの転がりを10分の1以下に制動させるためのカバーや、ボールを押し出すプッシャーは特許も取得した。

 ○…沖縄県北部の国頭(くにがみ)村出身。日本大学理工学部を卒業後は日本ビクターに入社。そこで出会ったのが、「テレビの父」と呼ばれる高柳健次郎氏。最後の門下生で、「技術屋としてモノを考える尊さを学んだ」と懐かしそうに振り返る。同氏から贈られた「創造」と書かれた色紙は今も大切に部屋に飾られている。自身もVHD方式のビデオディスクシステムを開発するなど、会社へ約500の特許取得に貢献した。

 ○…退職後は万騎が原の自宅に、アイデアグッズを製造・販売する「アイデア技研」を設立。リビングには特許図面が貼られ、発明グッズもずらりと並ぶ。庭には試作室があり、食事もとらずにこもることもあるそう。「技術を考えているときがいちばん好き。その発明品が世のため、人のためになれば」とにっこり。「後期高齢者」となった今でも発明への思いが揺らぐことはなく、ニュースポーツ確立のため一途に挑戦を続けていく。

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