旭区版 掲載号:2018年12月13日号 エリアトップへ

バリアフリー情報マガジン「enjoy ist。かながわ」の制作委員会代表を務めた 田中 朋子さん 47歳

掲載号:2018年12月13日号

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「後ろを見ず今を楽しむ」

 ○…「人とのつながりを娘から与えられている。今が本当に楽しいの」。明るさに満ちた声色とその笑顔に充実の日々を感じさせる。障害のある子どもたちとその家族が引きこもることなく、外出を楽しんでいる姿を発信しようと仲間とともにムック本を制作し出版。「本を手にしていただいた方が新しい『エンジョイ』を見つけるきっかけになれば」。計画が動き出してから1年半、苦労を重ね世に送り出した「思いの結晶」を優しく手にする。

 ○…娘の花歩さんが2歳の時、言語や運動機能に障害がある「レット症候群」と診断された。自宅に戻りインターネットで病気について検索すると、難病であること知った。目頭から溢れる涙をハンカチで抑え、あの日の記憶を辿る。「後ろを見ていてもしょうがない。その時々に与えられたものを楽しんできた」。この言葉に人となりが集約されている。

 ○…愛娘は療育センターを経て上菅田特別支援学校に入学。PTA活動などを通じて多忙な日々を送っていた3年前のある日、家族にとって大きな存在となるバイオリンとピアノのユニット「sources(ソーシズ)」に出会う。「言葉を話すことはないけれど、表情を見ていれば楽しんでいることはすぐに分かった。寝ていても彼らの音楽が始まると目を覚ますんです」。以来、車いすに乗る娘とともに遠方のライブにも訪れる熱狂ぶりだ。

 ○…療育センターや特別支援学校、PTA活動を通じ出会った子どもたちや保護者、そしてライブ会場で出会うファン。「出会いが私たち親子の世界を広げてくれた。もっと障害者やその家族が外に出ることができるきっかけになれば」。自身と愛娘のライフスタイルを通じた思いが仲間とともに作り上げた1冊に込められている。

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