旭区・瀬谷区 人物風土記
公開日：2022.10.27
９月に「横浜市旭区まち図鑑」を完成させ、図書館などに配架する
大石 浩之さん
鶴ヶ峰在住 76歳
「旭区の町並み後世に」
○…区内を44エリアに分け、それぞれの写真や地形、特徴などを記した「横浜市旭区まち図鑑」。約１年かけて車や自転車で移動しながら撮影や取材を行った。「今の旭区を撮ることで未来と比べられると思い、自宅のプリンターで印刷して製本しました」とにっこり。完成した図鑑は図書館などに配架。「町はあっという間に変化するけど、すぐに思い出せなくなるから」と写真の中で町を生かし続ける。
○…静岡県出身。高校の教諭から徳川家康ゆかりの地などを授業の度に紹介され、休みの日には教わった場所を巡っていたという。「このころから町の歴史に興味を持つようになりました」。卒業後は国鉄に入社し地元を離れると「田舎に帰るたびに町が変わる」と記録することに意義を感じ、昔の写真を集めて冊子を作り始めた。旭区に引っ越してきたのは東京に転勤してきた35年前。定年後にその間の町の変化にも興味を持ち、昨年には旭図書館が ＨＰ（ホームページ）に掲載する区内の昭和の写真と、同じ場所の現在の景色を比べるレポートも作成した。
○…以前は空手や登山に没頭し、山は北海道から九州まで登りに行ったとか。「今は昔のように体力はないから」。月に２度は静岡へ野菜を作りに帰り、食べきれない野菜は「ご自由にお持ちください」の一言とともに段ボールに入れて自宅マンションの玄関に置いているという。「結構人気で置いておくとすぐになくなるよ」
○…まち図鑑の中には区内から見える富士山も紹介。調べた結果、区内の多くのエリアで富士山を見ることが出来たという。「いつか『おらが町の富士山』でコンペしたいね」と目を細める。今回で活動は一段落するが、その試みは後世につながるだろう。
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