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旭区・瀬谷区 人物風土記

公開日:2024.02.08

市内各地のスポーツセンターでフラダンスを教える
杉山 弘子さん
今川町在住 83歳

優雅に「人生100年時代」を体現

 ○…真っ赤なドレスに身を包み、ゆったりとした動きで手本を見せる。その姿はおよそ83歳には見えない。子や孫世代の生徒たちに「私にできるんだから皆さんもできますよ」。そう笑顔で叱咤する時も優雅さは変わらない。

 ○…本格的にフラダンスを始めたのは、勤めていた横浜市スポーツ振興事業団(現横浜市スポーツ協会)の定年退職を間近に控えた58歳の時。旭公会堂で「キレイな衣装で踊っている人がいるなぁ。素敵だなぁ」と見惚れた。仕事で紺のスーツばかりだった心が、一瞬でときめいた。そのまま教室に通い、「年休も一杯あったので」と勉強のためハワイを訪れるほどのめり込んだ。

 ○…大和市で600年続く寺の生まれ。歯を見せて笑うことも憚られるほど躾に厳しかった。心配した伯母が、長期休み毎にバレエを習わせてくれた。「大人になったら人のために何かしてあげたい」。そんな献身の思いがこの頃植え付けられた。結婚を機に旭区へ。専業主婦だったが、一念発起。栄養士を目指し、調理師専門学校に通っていた。その矢先、当時体力づくりのためにランニングを続けていたのを聞きつけた助役から「これから市内各区にスポーツセンターを立ち上げる。手伝ってほしい」と白羽の矢が立ち、横浜市スポーツ振興事業団に入社。スポーツセンターの拡大や各競技の普及・啓発など市民の健康増進を陰で支えてきた。

 ○…コロナ禍で減ったとはいえ、150人もの生徒を指導する。「『月月火水木金金』ですよ」と屈託ない。衰え知らずの体力と指導力。「生徒さんから元気いただいていますから」と感謝。それでも「帰ったらバタンキュー。口開けて寝ているときもありますよ」と恥ずかしそうに笑った。

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