旭区・瀬谷区 社会
公開日:2025.10.30
若葉台団地
元気なシニアが活気 生む
海外からも多数の視察
豊かな緑や歩車道分離など、暮らしやすい住環境が整う若葉台団地。特色づけるものが多々あるなか、世界からも注目を集めるのが、高齢化率は高いものの、健康な高齢者が多いことだ。近年マスメディアから「奇跡の団地」とも呼ばれるその理由を探った。
1万2682人(2025年9月末時点/横浜市発表)が暮らしている若葉台団地の高齢化率(65歳以上)は、住民の半数以上(7025人)となる55・4%。一方、過去最高になったという全国の高齢化率は29・4%(同年9月15日時点/総務省発表)で、団地住民の高齢化が進んでいることが分かる。にもかかわらず、元気なシニア層が多いことで知られている。
この好ましい状況が創出された理由を探ろうと、国内はもとより、WHO、米国やシンガポールの大学、フランスの団体など海外からの視察が絶えない。意外な点は世界銀行が2度訪れていること。世界的に進む大都市近郊の高齢化社会の実態調査が主な目的だったという。
団地在住の高齢者が健康的に過ごす主因を、菅尾貞登若葉台連合自治会会長と服部光雄事務局長は▽活発なコミュニティ活動とそれができる"場"があること▽団地内に計画的に自然が配置され、散歩やジョギングができる遊歩道が整備されており、ハード面が充実していることなどをあげる。さらに「1979年の入居開始後、30〜40代の同世代がほぼ時を同じくして移住し、一緒に年齢を重ねてきた。地方出身者も多く、『若葉台がふるさと』の同志的な意識がある」とし、「こうしたメンタリティが孤立をつくらない、相互支援の連携を生み出し、ひいては健康促進に役立っているのでは」と口をそろえる。
支援体制が充実
また、さまざまな関係者・団体が高齢者を支える仕組みを構築している。住宅管理やまちづくり活動などに取り組む(一財)若葉台まちづくりセンターは、賃貸の高齢者専用住宅の整備などをするほか、認定NPO法人若葉台は、生活支援や高齢者の見守りサービスを行う。民生委員児童委員、自治会、老人会、若葉台地区社会福祉協議会などの動きが活発なのも特徴だ。
若葉台団地に40年以上住む岩本和茂さん(83)は「緑が多く散歩するのにも適している。買い物が便利で、コミュニティも温存されている。暮らしやすいね」と笑顔で話す。
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