かねさわ地名抄 第37回「柴町」文・NPO法人横濱金澤シティガイド協会
柴町は1939(昭和14)年の「町界町名地番整理事業」の施行に伴い、金沢柴町と金沢寺前町の各一部から新設した町です。1948(昭和23)年5月、金沢区新設に伴って磯子区から編入されました。
古くは柴村でしたが、江戸時代に書かれた『新編武蔵風土記稿』によると小柴村とされていたこともあるようです。
横浜市市民局1982(昭和57)年発行の『横浜の町名』によると、「シハ、シバ」はツバ(崩)の転じたもので崖を意味するか、あるいはシボ(萎)で「シボんだ地形」を意味するといいます。
『新編武蔵風土記稿』には柴村の小名長浜に「若干ノ地界面ニ張出セル山ナリ山頂ハ路※嶇タレハ潮干タル時ハ山裾ヲ往来セリ」とあるところから、この張出した山をシバ(崖)とよんだものかといわれています。
では現在の漁業集落がいつごろできたかといえば、柴の町民が語る漁業集落の歴史は、1311(応長元)年と伝わっています。「俄ニ暴雨洪波(こうは)」に襲われたことにより長浜の集落が壊滅状態に陥ったため、「今ノ柴字ニ転住シ」漁業集落ができました。当時は引っ越してきたという意味の越場(こしば)と呼ばれていたらしく、それがやがて「小柴」となり、今の「柴町」という知名になったと伝えられています。
現在の柴町は埋立地にアパートや団地ができ、漁業関係以外の人達も多くなりましたが、金沢区の漁港の町として有名です。
※=山へんに危
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