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金沢区・磯子区 コラム

公開日:2019.11.14

金子さんの草花の不思議発見!第36回ニシシギ
刺抜きの特効薬?
文・日本自然保護協会自然観察指導員 金子昇

  • 紅葉したニシキギ(上)、枝の翼と果実(中)、花(下)

 紅葉のシーズンを迎えましたが、今年は台風の影響で葉が落ちてしまった樹木が多く、美しい紅葉を楽しむことができるか心配です。



 赤く色づく樹木は種々ありますが、今回は公園や庭木に植栽される低木「ニシキギ」についてです。名の由来は、紅葉する美しさを錦に例えて「錦木」とつけられました。特徴の一つに、枝が4稜で、各稜に薄い板状の翼が隆起しています。その様子が剃刀の刃のようについているので、別名「カミソリノキ」と呼んでいます。



 中国では、ニシキギ自身が剃刀を持って自分の体を保護しているように見えることから、この翼を財布に入れ、自分の身を守るお守りに利用しています。この翼には、スベリンという薬効成分を含み、皮膚に棘が刺さった時、焼いた翼の粉末を飯粒と一緒に練り、刺さった箇所に貼っておくと一晩で棘が抜けるといわれていますが効果のほどは?



 紅葉する前に丸みのある果実を実らせ、熟すと裂けて赤色の種子が出てきます。良く目立つので鳥が好んで食べますが、栄養価はほとんどなく、ニシキギにとっては省エネになっています。



 また翼が生じないニシキギの品種を「コマユミ」と呼んでいます。

 

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