港南区・栄区版 掲載号:2018年10月4日号
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9月3日付で神奈川県警察学校長に着任した 兼子 栄司さん 町田市在住 59歳

寄り添うことで守る治安

 ○…栄区桂町の神奈川県警察学校に先月3日付で学校長として着任した。警察学校は警察官として現場に出る前に教育・訓練を受ける場だ。市民を守るのと同様、警察官は己の身も危険から守らなければならない。「様々な想定での訓練や厳しい環境も欠かせない」とする一方で、「いろんな仕事を選べる時代に警察官を目指しているだけあって、しっかりした子たちが多い」と頬を緩める。

 ○…学生や若手警察官に望むのは「人の痛みがわかる、寄り添うことができる警察官になること」。近年県下では振り込め詐欺の被害が後を絶たないが、「犯人逮捕はもちろんだが、例えば相談ごとを聞いたり、パトロールをして異常がなかったと伝えることも大きな安心につながるはず」と市民とのコミュニケーションの重要性を語る。

 ○…横浜市旭区出身。自身も約40年前には同校を巣立ち、「本郷台は当時と比べるとすっかり拓けた」と懐かしむ。その後も同校には県警の武道大会などでたびたび足を運び、20代の頃には逮捕術の特別訓練員として全国大会にも出場した。「あの頃が一番しんどかった。毎日へとへとで、道場には戻りたくなかったな」と当時を笑って振り返る。キャリアの中では挫折や試練も多かったが、「定年前の今になって、どの経験も自分を成長させてくれるものだったなと感じる」。そんな体験談を警察学校でも伝えている。

 ○…小田原署などでの署長時代は事件や事故がいつ飛び込んでくるか分からない緊張感が常にあった。今あるのは「種類の違う責任感」。休日には妻と庭でガーデニングを楽しむのが癒しの時間。愛犬のチワワは「かわいいけど、いうことは聞かない。教育は最初が肝心だね」。卒業後の警察人生を支えるべく、注意深くはじめの一歩を見守る。

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