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港南区・栄区 人物風土記

公開日:2020.02.20

シャンソン歌手として活動20年を迎え、バースデーコンサートを開く
なかむらしげこさん
港南台在住 70歳

歌で繋がる「人生の輪」

 ○…シャンソン歌手として都内や県内各地のステージに立ち続けて今年で20年。節目として今月23日には、横浜の崎陽軒本店で食事付きのバースデーコンサートを開く。今まで活動を続けられたのは自身の努力だけでなく、人との縁だという。「出会った人たちに引っ張ってもらい、大きな舞台にも立てた。ひとつひとつが繋がって『人生の輪』になっている」

 ○…フランス語で歌を意味する「シャンソン」は日本ではフランスの歌謡曲を指し、『さくらんぼの実る頃』など100年以上も前の楽曲が今なお親しまれている。本場のフランス語で歌う方法もある中、特に日本語詞の歌にこだわってきた。「やっぱり歌の内容をしっかり届けたいから。翻訳家が込めた心意気にも応えたい思いが強い」

 ○…香川県出身。実家近くには現存する中で日本最古の芝居小屋「金丸座」があり、母や叔母から日本舞踊を学んで育った。もともと人前で歌うことは好きだったが、シャンソンとの出会いはそこから時を経て子育ても一段落した頃。宝塚歌劇団出身の深緑夏代さんに惚れ込み、コンサートの楽屋に押しかけて直談判で弟子入りを果たした。「私の真似ではなく、原曲を聴きなさい」と時に指導は厳しかったが、「とてもかわいい人で、レッスン後に一緒に飲みに出掛けるのが楽しみだった」と懐かしむ。

 ○…港南台第三小、第一中、港南台高校(当時)のPTA役員を務め、会社員としても働きながら2人の息子を育てあげた。多忙な中だったが「音フェスタ港南台」など地域イベントでのステージも大切にしてきた。「『レッスン』ではなく、歌を通じた健康づくりなどでも地域に貢献していけたら」。歌が繋ぐ新たな人たちと出会いに、期待を膨らませる。

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