こうなん文化交流協会会長として港南区区民文化祭を開催した 生川 春枝さん 日限山在住
17音に『命』込め
○…「発表の場がない人やイベントに出たい人が大勢いたので、開催してよかった」。感染者数の減少もあり港南区区民文化祭を2年ぶりに実施し、胸をなでおろす。音楽、美術、民謡舞踊、吟剣詩舞、茶道、華道、ダンス、文芸の各部会をまとめあげた。「8部会の和合をもって、日本の伝統文化を育み、子どもから大人までが楽しめる文化活動を継承したい」と港南区民の生活に彩りを添える意気込みだ。
○…文芸部会の会長も兼任し、こちらは10年目となる。港南区内での主な活動は小学校へ出前授業を実施。国語で「季節の言葉」を児童が学ぶ時に外部講師として『五・七・五』の17音に命を込め、「俳句」の季語などを優しく説明する。また、小学生俳句コンクールを文化祭内で実施。「子どもは私が思いつかないような俳句を作る」と自分自身の創作にも役立っているようだ。
○…東京都豊島区出身。母親は昭和を代表する歌人、宮柊二氏の弟子の一人で、日常に和歌や短歌が溢れていた。結婚を機に日限山へ。近所に俳句の先生がおり20代後半から俳句を学んだ。教室では次男を寝かしつけながら作品を詠み、「当時の俳句ノートには子どもの落書きがある」と嬉しそうにほほ笑む。買物中や出先でも風景や花、緑、動植物を観察しメモを取るという。月1回程開催する吟行会でも、その観察眼が生きている。
○…「ご飯を食べなくてもずっとできる」。生地と生地を縫い合わせてバッグや袋を作るパッチワークが趣味だ。「自宅の玄関マットも作った。俳句より好きかもしれない」と少女のような笑顔を見せた。今後の会については「地域を豊にする文化の向上とともに、個々が楽しむ文化から交流する文化へ発展させたい」と活動を推進する。
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