シンガーソングライターとして障害への理解を深めるためのイベントを行う うすい まさとさん(本名:薄井正人) 港南台在住 48歳
障害理解 歌に乗せ
○…発達障害の子を育てる父としての経験や子どものことを歌にし、障害理解を深めるための活動を続けている。18日(土)には、3人の子どもが生まれ育った港南区でのイベントに出演。「歌を通じ障害に関心を持ってもらう入口になれば」
○…相模原市出身。中3でギターを手にしたのを皮切りに音楽の世界へ。バンド活動に明け暮れる高校時代を過ごした後、知人の紹介で「寺内タケシ&ブルージーンズ」の音響スタッフに。全国に随行してストリートライブで実力を磨き、途中からはボーカルとしてステージにも立つようになった。「自分の歌で勝負したい」と思い退職して以降は、音響などの仕事に携わりながら音楽活動を続けている。
○…転機は04年、4歳の長男が自閉症と診断されたこと。夫婦で話し合い「今後の人生は子どものために」と音楽活動の休止を決意した。そんな中、旧知の先輩ミュージシャンと偶然再会し、息子のことや音楽への未練を吐露。その際の「休符も大事な音の一つ。今歌わずにいることは無駄じゃない。これでよかったと思う日が必ず来る」という先輩の言葉に涙し「いつかまたステージで歌う日まで今を家族と共に生きよう」と誓った。
○…長男と過ごす日々の中、絵やメールを通じて豊かな思いを表現する「彼らの声にならない思いを伝えたい」と感じたことで再び曲を書き始めた。2008年に勤務先の後押しで企画した福祉イベントで、子どもたちとの日々の中で生まれた曲を披露したことを契機に音楽活動を再開した。今後の目標はチャリティーイベント開催を通じて、生きづらさを抱える人々の助けとなること。「自分は音楽にたくさん力をもらってきた。これからはその恩を返せる自分でありたい」
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