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港南区・栄区 人物風土記

公開日:2023.08.10

港南地区保護司会会長を務める
大木 恵美子さん
港南区笹下在住 70歳

「誠意で人は変わる」

 ○…犯罪者や非行少年の立ち直りを地域で支えるボランティア、保護司。港南地区29人のまとめ役として犯罪予防の啓発などを行う。定員42人に対し欠員が出ている現状に「働いている人の平日の活動は難しい。理事会を週末や夜間にするなど工夫が必要」。深刻化する担い手不足の解消に様々な方法を模索する。

 ○…小田原市出身。子どもと触れ合うのが好きだったことから教員を志した。大学卒業後、地元で念願の小学校教師に。結婚を機に26歳で港南区に移り住み、日野南小や小山台小、相武山小を転任。ダウン症の三女が小学校に入学するタイミングで「この子を地域で育てたい」と42歳で退職を決意した。同時にPTAの活動も開始し「娘と一緒に私も地域デビューした」と相好を崩す。

 ○…活動の中で当時の保護司会会長から誘いを受け、48歳で保護司に。「多くの人に支えられて子育てしてきた。いつかその恩返しをしたかった」。迷いはなかった。22年の保護司活動ではうれしい出会いも。かつて担当した少女が自身の勧めで福祉関係の資格に興味を持ち、少年院退院後に介護福祉士資格を取得したとの報告を受けた。「誠意を持って接し心配の気持ちが伝わった時、人は変わる。だから保護司はやめられない」

 ○…薬物乱用防止指導員協議会の港南支部長や放課後キッズクラブ理事長も務める多忙な日々。「いつか安曇野の道祖神を巡り歩きたい。今から足腰を鍛えておかなきゃ」。今後は地域や行政とのつながりを重視しながら、予防活動に注力する。「ここは刑務所、少年鑑別所、県立精神医療センターなどがある地域。港南らしいやり方で丁寧にやっていきたい」。地域一丸での明るいまちづくりを目指し、誠意を持って進む。

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