横浜信用金庫藤棚支店支店長で商店街のイベントに尽力する
白石一孝さん
西区中央在勤　46歳

タイガー参加の仕掛け人

　○…藤棚商店街で行われる振り込め詐欺撲滅キャンペーンで初代タイガーマスクを呼びよせた仕掛け人。昨年から横浜信用金庫藤棚支店の支店長を務め、「商店街の中にある信用金庫として、活性化に少しでも役立てれば」と策を練った。

　○…初代タイガーマスクを呼べたきっかけは、幼少期に遡る。川崎市中原区で生まれ育ち、プロレス好きだった父親の影響で幼稚園時の目標に「将来はプロレスラーになりたい」と書くほどのプロレス好きに。小中高校では剣道や野球、陸上と体育会系一直線。高校時代に肩をこわして野球を諦めたとき、体を鍛えるために出会ったのが初代タイガーマスクの佐山聡さんが創設した「スーパータイガー・ジム」。佐山さんから直接指導を受けることも多く、格闘技の基礎や精神的な強さを学んだ。その後、進学でジムは休会。関東学院大学では日本拳法部の主将を務め、関東大会などで上位入賞を果たした。

　○…そんな体育会系の青年が信用金庫をめざしたのは、実家のネジ工場を足繁く通ってくれた信用金庫の担当者の影響。融資や工場の経営相談はもちろん、父親がその担当者の結婚式の仲人を務めるまで親しくなる関係を見て、「地域密着で人の役に立てる仕事」と大手銀行には目をくれず同金庫のみを受けた。そして、前任の支店でたまたま佐山さんが地域イベントに参加した時に再会し、改めて関係を深めてきた。

　○…旭区で妻と長女、長男と暮らす。小６の長男とは毎朝ランニングをして一緒に体を鍛える。「子どもにしたら迷惑かもしれないけどね」と苦笑い。今回のイベントは昨年から企画し、協賛を得るために行政や警察、商店街を一軒一軒訪ねて回った。商店街の役員らも協力し、さらなる支援が集まった。「私一人では何もできなかった。皆さんの協力が全て。そして、外回りを許してくれた支店職員の協力にも感謝です」。情熱と根気が周りを動かした。