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中区・西区・南区 コラム

公開日:2019.04.18

本牧 気まぐれ歴史散歩 【23】
いろいろな「日本初」もある国指定名勝 山手公園

  • 山手公園のサクラとあずま屋 2019年4月2日撮影

 山手トンネルの本牧側出口から丘の上へと続いている山手公園。明治の古地図にもPUBLIC GARDENと示されているこの公園は、居留地に住む外国人が造った日本で初めての西洋風の公共公園です。明治3(1870)年当初の地形や区画が残り、あずま屋とヒマラヤ杉がシンボルになっています。居留地で暮らす外国人の憩いの場として、フラワーショーや吹奏楽演奏、幻灯会、ダンスパーティーなど、様々な催しも行われたようです。



 ここは「日本庭球発祥之地」としても知られています。明治7(1874)年にロンドンでローンテニスが始まりました。テニスは男女が一緒に楽しめるスポーツとして人気となりましたが、その2年後には日本でも山手公園で最初のテニスの試合が行われたようです。当時はイギリスから取り寄せた洋芝で造ったテニスコートでした。



 日本各地に植樹されたヒマラヤ杉も、日本では初めて山手公園で育てられました。日本で初期に造られた石造の下水管や側溝も公園に残され今も使用されているようです。



 神奈川県にある国指定名勝は、円覚寺庭園・建長寺庭園・瑞泉寺庭園・三溪園と、この山手公園の5つしかありません。国内でも名園と評される4つの庭園と並ぶほど山手公園は歴史的価値が高い公園として、国の名勝に指定されているのです。



山手公園のあずま屋まで登って景色を眺めたら、そのまま丘の上を歩こうと思います。(文・横浜市八聖殿館長 相澤竜次)

 

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