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〈連載【1】〉 誘致表明の背景 市、財政への強い危機感 IRと横浜

掲載号:2019年9月19日号

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事業者が市に提出したイメージ図
事業者が市に提出したイメージ図

 横浜市は8月22日にカジノを含むIR(統合型リゾート)を誘致する方針を表明した。誘致準備費用として2億6千万円の補正予算案を組み市会に提出し、9月20日に採決が行われる。IR誘致に賛否の声が交錯する中、IRの概要やさまざまな立場の人の声を追う。

来年 国が候補地選定

 政府は外国人を含む観光客の増加や雇用確保を目的に、2018年7月「特定複合観光施設区域整備法(IR整備法)」を成立させた。同法で立地区域は最大3カ所とされ、20年中に選定し、20年代後半に開業見込み。これまでに大阪府・市、和歌山県、長崎県が誘致を表明していた。

増収見込み820億円超

 横浜市は山下ふ頭に日本最大級の国際会議場や展示施設、大規模なホテル、カジノやエンターテインメント施設を設けることを想定している。

 林市長がIR誘致の最大の理由としたのが財政への強い危機感と経済効果だ。事業者から出された数値を市委託の監査法人が整理したものでは、IRによる法人市民税や入場料収入などの増収効果は年間820億円〜1200億円と見込む。18年度の横浜市の市税収入は8237億円だ。

 市試算では373万人の人口が65年には302万人になる。現在は高齢者1人を2・5人で支えているが、65年には1・5人で支えることになる。

 社会保障費の増大が見込まれる中、それを補う法人市民税の収入は年間620億円(18年度)。これは人口273万人の大阪市の半分以下。企業が東京に集中する流れは簡単に変えられない。

 観光庁の調べでは、全国の外国人宿泊者数は13年から17年にかけて2・4倍増。東京都は2倍、大阪府は2・7倍なのに対し、横浜市は1・7倍。17年の宿泊者は73万人で全国の1%以下。東京への観光客は半数近くが宿泊するが、横浜の観光客の宿泊は約1割。日帰り客の消費額は約6300円で東京の3分の1だ。

 市はIR訪問者を年間4千万人、運営時の経済波及効果を1兆円、雇用は12万7千人と想定(いずれも最大値)。これを「これまでにない経済的社会的効果」としている。
 

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