今年7月、横浜中華街発展会協同組合の理事長に就任した 進藤 さわとさん 中区山下町在勤 48歳
街の活性化は父のDNA
○…横浜中華街発展会協同組合の理事になってわずか2年。立候補制ではなく投票で決める理事長選で票を集めた。「まさか理事長になるとは」。本業で忙しい日々をやり繰りしつつ、「やる以上はいい仕事をしたい」。心に宿すのは、使命感と恩返しの気持ち。「中華街は重要な観光資源。この街が元気なことが横浜観光に必要」と力を込める。
○…幼い時に父がエスニック雑貨店「チャイハネ」を中華街にオープン。「シルクロード構想」を掲げ街の活性化に尽力した。自宅は緑区だったが、「中華街はよく来た。身体の半分は中華街で出来ている」。記憶に残るのは、市場や医院、クリーニング店、銭湯など生活感の漂う街。「今とは全然違った」と懐かしむ。大学卒業後、「特にやりたいこともなく、面白そうだなと思って」と父の会社に入社した。
○…コロナ禍で、中華街の大通りから人が消えた光景に衝撃を受けた。「サウナ後のご飯(サ飯)には中華がぴったり」と、観光のハブになる施設として、2022年にサウナを開業。地元飲食店と連携し、街に人が流れる仕組みを仕掛けた。常に地域活性化の視点があるのは、「父のDNAですね」。様々な業態を手がけるが、根底に流れるテーマは先代から続く「民俗文化」。「サウナもフィンランドの文化でしょ」とにっこり。
○…「積み上げられてきたものをすごく感じる」。多様なルーツをもつ人が集う多様性の街で、団体運営に尽力してきた歴代理事長の苦労に想いを馳せる。より開かれた街を目指し、行政や他地域との連携を進めた前理事長の路線を引き継ぎ、「よりブラッシュアップしていきつつ、組合店舗に寄り添い、所属してよかったと思えるものに」と思い描く。
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9月26日