戻る

中区・西区・南区 人物風土記

公開日:2025.11.20

地域団体「吉川英治友の会」の代表で、11月14日に新刊が発売された歴史小説家の
伊東 潤さん
中区石川町在住 65歳

「地域の歴史、残したい」

 ○…小学6年の時に見た大河ドラマが文豪・吉川英治作品との出会いだった。「そこから歴史小説が好きになった。当時、友達との話題は本が多かったしね」と笑う。一昨年、南区で少年青年期を過ごした吉川氏の足跡を残す活動を知り、協力を申し出た。「吉川さんのことが忘れらないよう、地域の歴史として残していきたい」と話す。

 ○…意外にも、「作家になりたいと思ったことはない」ときっぱり。外資系企業で精力的に働き、2006年に起業した。そんな中、ホームページを始め、好きな城について書くと、文章が次々に浮かんできた。「これなら小説も書けるんじゃないか」。知り合いのつてをたどり原稿を持ち込み、07年に作家デビュー。一方、順調だった事業は、08年のリーマンショックで売上が激減した。「流れがすべて、作家の方に向かっていた」

 ○…中区生まれの中区育ち。「長く書き続けたいから、気力が続くよう健康には気をつかっている」とスイミングやウォーキングを習慣とする。雨の日以外は近隣を30分から1時間ほど歩くという。大洋ホエールズ時代からのベイスターズファンで、「基本、無心で歩いているが、ベイのローテンションを考えているとあっという間」と話す。

 ○…執筆業のほか、コメンテーターとしてレギュラー番組への出演や動画配信も。夜の9時半に寝て深夜1時30分から執筆、朝7時から再び2時間ほど眠るサイクルだ。年金をもらう年齢になり、自分に残された時間を考えるようになったとも。「書きたいことを書こうと思っている。自作品の映像化は目標の一つ。大河になったら嬉しいね」。会社員時代に培った分析力でしたたかに目標を見据える。

    ピックアップ

    すべて見る

    意見広告・議会報告

    すべて見る

    中区・西区・南区 人物風土記の新着記事

    中区・西区・南区 人物風土記の記事を検索

    コラム

    コラム一覧

    求人特集

    • LINE
    • X
    • Facebook
    • youtube
    • RSS