浦舟町などの生徒が通う市立富士見中学校(中区山田町)と市立吉田中学校(同羽衣町)が2013年4月に統合して誕生する統合校の校名が「横浜吉田」となる見通しになった。2月17日、地元の代表者による「富士見中学校・吉田中学校 小規模校対策検討委員会」が校名や学区に関する意見書を山田巧教育長に提出して明らかになった。
同委員会は昨年10月から4回にわたり、統合時期や通学区域、校名などを話し合ってきた。小島弘之委員長と安藤政彦副委員長が教育長室を訪れ、検討内容をまとめた意見書を山田教育長に提出。意見書には統合により、現在の富士見中の学区の一部を平楽中に変更することも含まれている。
市教委が昨年3月に両校の統合方針を発表して以降、統合そのものの是非を含め、保護者や地域で議論が混沌としていた今回の問題。同委員会で最後の課題となったのが、統合校の校名だった。1月上旬には両校の生徒、保護者、地域住民などを対象に統合校の校名アンケートを実施。応募総数958票のうち、「吉田」が718票、「富士見」が111票となった。
しこり残す決着
アンケート結果を踏まえ、2月10日の第4回の検討委員会で、市教委が「吉田」の校名を提案。しかし、「富士見という名前が残せないのであれば、せめて、新しい学校がスタートするという気持ちを持つために既存の名前ではない校名を」という富士見中PTAからの要望も強く、その日の出席者による無記名投票が実施された。その結果、「横浜吉田」9票、「吉田」8票、白票1票となり、新校名は「横浜吉田」で決着。市教委によると、事前のアンケート結果とは異なる統合校名は異例だという。
同委員会は意見書の提出をもって解散したが、新校名に対して「事前アンケート結果で圧倒的な票数を得ていた『吉田』という案と違う結果では、投票した人たちに説明がつかない」などの反対意見もあり、しこりを残す形となった。
意識の違いも
安藤副委員長は同委員会での意見をまとめるまでの曲折に触れ、「両校の保護者、地域の間では意識の違いが大分あった。これからは良い形で統合を迎えられるようにしていきたい」とし、今後の両校の交流事業などを進める統合準備委員会の設置も求めた。
今後、意見書を踏まえ、市教委、市会の議決を経て正式に内容が決定する。
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