南区 コラム
公開日:2013.11.14
母乳育児支援コラム5
抱いて、見つめて、話しかけて
保健師 朝倉 きみ子<もっと自由におっぱい子育て>
他の動物に比べて人間の脳は大きく発達を遂げました。人間の脳がお母さんの産道を通過するために、赤ちゃんは約1年近くも早く生まれてきます。他の哺乳動物は生まれてから数時間もすると自分の足で立ち上がり、おっぱいを求めて移動できますが、人間の場合は未熟な状態で生まれてくるために、誰かが世話をしてあげないとおっぱいを飲むことができません。そうしたことから「生後1年間は体外胎児である」と言われています。
授乳に適したアイテム活用を
赤ちゃんが泣くとおっぱいが「ツツツッー」と出たり、おっぱいが張って赤ちゃんが泣き始めたなどがあると、赤ちゃんとのつながりを体感します。赤ちゃんはお母さんと見えないへその緒でつながっています。抱かれておっぱいを吸うということは、赤ちゃんにとっては単に栄養を摂るだけでなく、唯一最大の喜びであり、安心の素なのです。「寝かせたらすぐ起きて泣いてしまう」とか「抱っこばかりで家事ができない」「バスや電車内で泣いたときおっぱいをあげられない」「おっぱいを飲んだのにまたすぐ欲しがる」などの時には、抱っこ紐を使った授乳や「スリング」を使った授乳で、おっぱいをあげてみてください。いつでも欲しい時におっぱいを飲める工夫が大切ですね。
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