市立横浜商業高校(冨地正博校長)3年の土佐真歩さんが7月31日から山梨県で行われた全国高校総体(インターハイ)のボート競技「女子シングルスカル」で準優勝を果たした。中村優志君、飯田健士朗君(ともに3年)のコンビも「男子ダブルスカル」で3位に入った。同校ボート部が高校総体で表彰台に立ったのは、1962年以来、52年ぶり。
河口湖で行われたインターハイのボート競技。男女別で1人乗り、2人乗り、5人乗りの計6種目があり、それぞれ1千mの距離を漕いで順位を争う。
土佐さんが出場した1人漕ぎの女子シングルスカルには、45人が参加。予選レースで2位に大差を付けて快勝した土佐さんは、準々決勝でも他校の選手を寄せ付けずに圧勝。3月の全国選抜大会で優勝した実力を存分に見せつける。
準決勝を2位で通過し、迎えた決勝では「結果よりもがむしゃらにベストを尽くした」と自然体でレースに臨み、上位3人が1秒以内にひしめく大接戦の末、2着でゴール。土佐さんは「大会の2カ月前に一度調子を落としたが、徐々に修正してここまで来られた。楽しかった」と全国の大舞台を満喫した様子で語った。
7位から飛躍
46組92人が出場した2人漕ぎ種目の男子ダブルスカル。春の関東大会で優勝した中村君、飯田君コンビは、落ち着いたレース運びで予選、準々決勝を快勝。準決勝を2位で突破すると、決勝でも持ち前の先行力を発揮し、3位に入った。
3月に行われた全国選抜大会では7位だった2人。決勝までの3レースで調子を上げながらコンディションを整え、決勝では「自分たちの力を発揮できた」と胸を張る。大会を振り返り、飯田君は「(4秒差の)優勝校とは力の差を感じた。荒れた波への対応を磨き、差を縮めたい」と次戦を見据えた。中村君は「次は優勝を目指したい」と話し、10月に行われる国体での日本一奪取を誓った。
創部120年の伝統
創部120年の伝統を誇る同部。普段は大岡川などで練習を重ねる。インターハイでは、1961年に男女それぞれが5人乗り種目の「ナックルフォア」で優勝。翌年も女子が同種目で連続優勝を果たした。その後も毎年のようにインターハイへ選手を送りこんできた名門だが、表彰台には届いていなかった。
半世紀ぶりの快挙達成に、同部顧問の河野敬之教諭は「選手は一つひとつのレースに落ち着いて臨み、力を出し尽くしてくれた。チームワークが良く、みんな競技に対して真摯に向き合っている」と選手をたたえた。
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