母乳育児支援コラム27 抱いて、見つめて、話しかけて 保健師 朝倉 きみ子〈私を選んでくれてありがとう【1】〉
産科医の池川明先生によると、お腹に宿る前に自分の意思でどの家族の下に生まれてくるかを選んだり、自分の役割を分かった上で生まれてくる――。これが「胎内記憶」だそうです。
「胎内記憶」の不思議
赤ちゃんはどんな基準でお母さんを選んでいるのでしょうか。
お空から見ていた時「優しそうだったから」という理由が一番だそうです。怒ってばかりいる子に「勘違いしちゃった」という子が多く「そんなに怒るならもう一度お空に帰っちゃおうかな」と言われるお母さんもいるそうです。「本当は他のお母さんを選ぼうかと思ったのだけど、怖い顔だったのでやめて、優しそうな人がいたから決めたんだ」と語る子もいるそうです。
次に多いのが「寂しそうだったから」とか「泣いていたお母さん」を選ぶ子だそうです。「僕が行ってあげたらお母さんが笑ってくれると思った」「お母さん、大好きというために来たんだよ」「世界を救いに来た」「僕が来なければ2人は別れて幸せになれないから来た」「空を飛んでいたら、笑い声が聞こえてきて、この家に生まれたら楽しいだろうな」と思って選ぶ子もいるそうです。
「お願い」や「祈り」も選ぶ基準に重要な要素だそうです。流産した娘の家に生まれた孫は「おばあちゃんが一生懸命祈っていたのが聞こえて、神様があそこに行きなさいと言われたから来た」。また、抱っこをせがむお母さんの子どもからは「お母さんがいっぱい抱っこしてあげるって言ったから来た」と言うそうです。おしゃべりサロンで困っているお母さんに「じゃあ、約束を果たしてあげなくてはね」と話すと、ニコニコしながら子どもが聞いていたのが印象的でした。
それでは虐待をする親を選ぶのでしょうか。虐待する親を選ぶ子に聞くと「イエス」と答えるそうです。「命の大切さ」を伝えることができると信じて生まれて来るそうなのです。
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