唐沢の空き家を改装してシェアハウス・カフェをオープンした 岡部 友彦さん 38歳
挑戦と交流の支えに
○…空き家となった築55年のアパートを自らの手で改装した。「想像以上に大変ですね」とはにかむ。代表を務める中区の「コトラボ合同会社」としては3軒目の空き家の再利用。初めての取り組みとなるカフェを5月中旬にオープンさせ、自分の店を開きたい夢を持つ人などが日替わりでオーナーを務めている。「小さなビジネスに挑戦できるチャンスを広げたい」と真剣な表情で語る。
○…2007年12月に設立させたコトラボについては「一言でいえばまちづくりをする会社」と説明。現在は横浜だけでなく、まちづくりのプロジェクトの一環で愛媛県の松山市三津にも事務所を構える。大学で建築を学んだ後に東京大学大学院に進み、都市を一つの生き物と捉えて分析する研究に没頭。「建物などの”モノ”づくりだけではなくまちのデザインやイメージ、雰囲気などの”コト”づくりも大切」と強調する。
○…横浜との関わりは10年ほど前から。中区寿町で活動するNPO法人を紹介され「人情味あふれるこの町にハマった」という。05年、素泊まりの「ヨコハマ・ホステル・ビレッジ」が横浜市の1回目の「まち普請」として認定され、同事業をスタート。現在、運営する50部屋は、国内外からの旅行者やイベントの前泊利用者を中心に週末は満室状態だという。
○…藤沢市出身。高校生のころに建築の巨匠、フランク・ロイド・ライトや安藤忠雄らの作品に感銘を受けて建築の道へ。現在は社会起業家として企業、自治体、海外からも多数の講演依頼が寄せられる。5月まではカフェに近い唐沢で5年間生活した。「閑静な住宅街でとても良いところ」とほほ笑み、そんな”お気に入りの地”にあった空き家を使ってオープンさせたシェアハウスとカフェは「通りすがりの方々が気軽に立ち寄って交流を楽しんでもらいたい」。生まれ変わった空間で人々の挑戦と出会いを支え続ける。
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