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南区版 公開:2024年3月7日 エリアトップへ

市大病院の医師で能登半島地震の医療災害対策本部DMAT本部長を務めた 竹内 一郎さん 二葉町在住 51歳

公開:2024年3月7日

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竹内 一郎さん

ぶれずに災害医療を支える

 ○…能登半島地震があった石川県の医療災害対策本部DMAT(災害派遣医療チーム)本部長を1月19日から25日まで務めた。全国から集まるDMATの統括役として、戦略を決定したり、地元行政と連携するなどの任務を担った。「急性期医療を支援するDMATは短期で現地を撤退し、地元の人に引き継ぐのが役割」の中、今回の被災地は「高齢化や過疎化、介護者がいないという日本が抱える課題が噴出した」と振り返る。

 ○…和歌山県御坊市出身。人口約3万人のまちでのびのびと育った。中高はバスケ部に所属。理系の中で人と接し、やりがいがある仕事をしたいと医師を志すように。「和歌山を離れ違う世界を見てみたい」と群馬大学医学部に進学。野球部では主将も務めた。

 ○…北里大学病院に勤務していた35歳の頃、循環器内科から救命救急に出向になったことをきっかけに救命救急の道に。2017年、市大救急医学教室の2代目主任教授に。高度救命救急センター長も務め、浦舟町の市大センター病院と金沢区にある市大附属病院を行き来する日々。横浜には華やかなイメージがあったが、南区に住んでみると「下町情緒あふれる飾っていない、自由な雰囲気がいい」。

 ○…強く印象に残っていることに、現場責任者として対応した津久井やまゆり園の殺傷事件や、市の急性期医療の責任者として対応したコロナ初期のダイヤモンドプリンセス号での感染症対策などを挙げる。「覚悟を持って今何をしなければいけないか、優先順位を決めていくのは生易しいものではない。批判も伴うし、正解はないが、方針を決めていくのが仕事」。「ぶれずに進める」をモットーに人材育成を含めた救命救急医療に力を尽くす。

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