母乳育児支援コラム29 抱いて、見つめて、話しかけて 保健師 朝倉 きみ子〈私を選んでくれてありがとう【3】〉
絆づくりの大切さ
「三つ子の魂百まで」ということわざが正しいことが研究レベルではっきりしてきています。また、母親との絆ができずに育った場合、子どもの態度は不安定で青年期に暴力的になる可能性も指摘されています。
育つ環境による影響は世代を通じて連鎖することが知られており、虐待などはかなりの確率で世代を通じて未来に同じことを繰り返すことが予想されています。その連鎖を断ち切るためには妊娠・出産時期のサポートが大変大切になります。その時に胎内記憶(※)のことを知ることは、その連鎖を断ち切るために大いに力になると思われます。
胎内記憶を聞いてみよう
【1】質問するのにもっとも適した年齢は2〜3歳
【2】子どもはリラックスした状況の中で話す時が多い
お風呂の中で温まっている時やお布団の中でお母さんに添い寝されてぬくもりを感じている時などが良いようです。「〇〇ちゃんはどこから来たの?」「おなかの中で何していたの?」と話しかけてみてください。
【3】無理強いしたり否定したりしない
幸せな記憶を語る子は、望まれて生まれたことを確認したがり、マイナスの記憶を語る子は、辛かったことを共感してほしいと思っています。子どもが突拍子もないことを話しても必ず肯定してあげてください。否定するとお母さんに不信感を持ってしまうことに通じるようです。
※「胎内記憶」とは「母親のお腹の中にいた時の記憶」のことを言います。
100年以上前から世界中で報告されています。1960年代に入って医療技術が発達し、お腹の中の状態が明らかにされてからは赤ちゃんの研究も進み、私たちが思っている以上に赤ちゃんには高い能力が備わっていることが分かってきました。この分野の日本での第一人者は産婦人科医の池川明先生です。
|
|
|
|
|
|
|
<PR>