市立別所小学校(矢崎真理校長)を30年前に卒業した10期生が6年生の時に作ったタイル壁画の修復を始めた。同校が今年、創立40周年を迎えるタイミングに合わせ有志が壊れた卒業記念制作のタイル画を直そうと立ち上がった。修復した壁画は10月に披露する予定で、作業をするメンバーは「修復をきっかけに母校に集まれるようにしたい」と話す。
タイルで未来図
壁画修復に取り組むのは1986年に同校を卒業した10期生の有志。卒業記念制作で学校入口そばに「未来都市別所」という題名で未来の学校周辺をイメージするタイル画を作った。15cm四方のタイル240枚を張り合わせ野球場や動物をに描いた。10期生は4クラスあり、約160人の児童が1〜2枚を手掛けた。有志の一人、田中省吾さんは、当時のことを「クラスごとに手分けして完成させたことを覚えている」という。
10期生は昨年7月、学年同窓会を開き、母校を訪問。そこでタイルの一部がはがれたり、ひび割れしている壁画を見て、修復しようという声が出た。田中さんによると、約10年前からタイルがはがれ始めたという。
学校予算での修復が難しいことから、10期生の工藤庸二さんらが有志での修復を同校に提案し、了承を得た。同校の松藤朋治副校長は「創立40周年に合わせたロマンティックな企画で嬉しい」と活動を歓迎する。
欠落部分を再現
8月28日、10期生15人が同校に集まり、修復作業を始めた。はがれたり、ひび割れしたタイルは34枚。過去の写真で確認しながら、はがれた部分の絵を紙に描き、絵の具で着色した。絵は今後、専門業者によってタイルに焼き付けられる予定。修復にかかる費用は有志が負担する。
10月にタイルを張り付ける作業を行い、有志主催で10月30日に行うイベントで披露される予定。工藤さんは「この壁画が輝くことで、別所が輝き、みんなが集まる」と意気込む。
母校に貢献
有志は壁画修復を契機に母校に貢献できるようにと、今後、草木の剪定などの学校ボランティア活動も行う方針。田中さんは「活動によって母校へ行くきっかけができる」と話す。
有志は一緒に活動する10期生を募っている。問い合わせは工藤さん【電話】090・9105・5967。
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