母乳育児支援コラム 32 抱いて、見つめて、話しかけて 保健師 朝倉 きみ子〈不快性射乳反射について〉
今回は「不快性射乳反射」(D―MER=Dysphoric Milk Ejection Reflex)についてです。
授乳で悲しい気持ちに
授乳は本来、幸せな気持ちになるはずなのに、とても悲しい気持ちになることがあります。授乳をやめると収まります。これが原因でミルクに移行したというお話を伺いました。このような状況を経験する女性は少なくないようです。
授乳中のお母さんに突然不快な感情が襲ってくる。おっぱいが出る直前になり、数分以上は続かないようです。原因は不適切なドーパミン活性と考えられています。悲しみや不安、うつ、いらいらなどの不快な気持ちになるのだそうです。
不快な気分になるには、ほかの要因の場合もあります。うつ病など、メンタルな原因の場合もあり、この時は医学的な支援が必要です。下の子が生まれて上の子の授乳を受け入れ難い気分になることもありますが、これはよくあることです。
もし、不快な気分になって悩んでいる人がいたら、自分だけじゃない、そして自分のせいじゃないということ、子どもへの愛情とは関係ないことを知ると、少しは気持ちが軽くなるかも知れません。
水を飲むことは対処法の一つです。現在も悩んでいる方がいたら、水を飲みながらの授乳がオススメです。完全には直らなかったけど、飲んでいる間、少しは楽だったそうです。中には3歳くらいまで長期授乳された方もいます。
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