母乳育児支援コラム 35 抱いて、見つめて、話しかけて 保健師 朝倉 きみ子〈案外知られていないおっぱいのこと【2】〉
■マッサージ
妊娠中にマッサージをしておかないと母乳は出ない?
妊娠中のマッサージが産後の母乳の分泌を増やすという確かな証拠はないようです。産後、赤ちゃんがどれだけ母乳を吸ったかということが最も重要です。
乳首が痛くなったり、傷ができるのは乳首のマッサージをしなかったから?
妊娠中の乳首のマッサージとはあまり関係ないようです。乳首に傷を作らないためには、乳首のくわえさせ方や吸いつかせ方に気をつけましょう(横抱き、縦抱き、フットボール抱きを交互にする)。
母乳を出すためには乳房マッサージが必要?
マッサージをしなくても赤ちゃんによって乳首に十分な刺激が与えられれば、母乳は分泌されます。赤ちゃんの自然なリズムに添った授乳によって母乳の量は赤ちゃんに調度よい量に調節されていきます。
■授乳のルール
3時間ごとに授乳をしなければならない?
授乳の回数や間隔は赤ちゃんによってそれぞれです。母子のリズムがつくまでには1〜2カ月かかります。3時間以内に赤ちゃんがおっぱいを欲しがっても母乳不足というわけではありません。授乳期間中(月齢に関係なく)は1日10回〜20回呑んでいても構いません。
離乳食を始めたから母乳の回数を減らしなさいという考えも間違っています。授乳回数を減らすことによりお母さんが乳腺炎になったり、赤ちゃんにおっぱいを噛まれたり、夜泣きをされたりなどなどデメリットの方が多くなる場合があります。
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