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緑保全「総量維持」に重点 市が次期計画素案公表

社会

掲載号:2018年2月1日号

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横浜みどりアップ計画で保全された栄区の「鍛冶ケ谷市民の森」
横浜みどりアップ計画で保全された栄区の「鍛冶ケ谷市民の森」

 横浜市はこのほど、「横浜みどり税」の使途となっている「横浜みどりアップ計画」の期間終了を控え、新たに「これからの緑の取組(素案)」を公表した。緑地保全制度の指定を進めて樹林地の担保量を増やし、緑の総量維持を重点に取り組みを進める方針。

 横浜市は2009年度から「横浜みどり税」を市民税に上乗せし(個人年間900円)、それを財源に「横浜みどりアップ計画」を実施している。現行の計画は14年度から18年度までの5年間。

 素案は19年度から23年度までの取り組みを示すもので、市は新たな「横浜みどりアップ計画」のベースにしたい考え。目標に緑の総量の維持や地域特性に応じた保全・創出などを掲げている。

 市環境創造局は「5月に原案を作成し、財源の議論を進める。19年度以降のみどり税は18年度に議論を進めたい」としている。

指定目標300ha

 現行計画と同様、緑を担保するため、民有地の樹林地を「特別緑地保全地区」や「市民の森」などに指定するのが大きなポイント。現行計画では目標を500haとしたが、14年度から16年度までの3年間で266・6haにとどまる。

 同局の担当者は「当初はまとまった規模の樹林地の所有者に働きかけて指定が進んだ。近年は小さい樹林地の指定を進めているため、17年度は60数haで、この5年間の目標を達成できない見込み」と説明する。

 宅地化が進む中、緑被率の改善が困難という背景もある。市全体の緑被率(面積に対する300平方メートル以上のまとまりのある緑)は14年時点で28・8%。09年度に比べて1ポイント減っている。また、この約40年で市全体の4割の緑が失われていることになる。南区も14・4%で09年時点より1ポイント減。こうした状況を踏まえ、素案では指定目標を300haに引き下げるとしている。

水稲作付で奨励金

 水田景観の保全に向けては、水稲作付を10年間継続することを条件に奨励金を交付。また、新たに▽枯木の処理や間伐など樹林地所有者への支援拡大▽全国都市緑化よこはまフェアの成果の継承▽老朽化した桜並木など街路樹の再生――を盛り込んだ。

「質も目標にすべき」

 緑や自然についてのまちづくりに詳しい、公益財団法人日本生態系協会の環境政策部の青木進部長は「横浜市は先進的な取り組みを進めているが、生態系の視点が欠けている。樹林地の指定だけではなく、具体的な生物の保全を挙げ、環境の質の面でも目標を掲げることが重要」と話している。

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