唐沢にある個人宅ガレージを使い、パンや野菜を販売する「ママ・マルシェ」が2月21日に行われる。中村地区の高台に住む人の買い物を支援しようと主婦3人が企画。高齢者の外出や見守りにつなげようとしている。
企画したのは中村町に住む主婦の津ノ井美晴さん(=人物風土記で紹介)ら3人による「おもいやり隊」。子どもの幼稚園や小学校で交流のあった子育て中の3人から「育児の合間に働きたい」「地域の高齢者の見守り活動をしたい」などの声が出た。代表を務める津ノ井さんは「マルシェを行うことで、宅配に頼っていた高齢者が、品物を自分の目で見て買う楽しさを実感したり、見守りや集いの場にもなれば」と考えた。
高低差大で外出苦労
中村地区の高齢者の割合は約30%で南区全体の約25%よりも高い。加えて、中村川沿いの地区と唐沢、平楽などの山側の地区では高低差が約50mもあり、買い物などの外出には、急な坂道や階段を通ることが多い。今後、高齢化が進む中で、買い物に苦労する人が増えることが予想されている。こうした背景から、おもいやり隊がガレージでの販売を考えた。
今回、販売を行うガレージは中村地区で行われている交流サロン「花もよう」の代表を務める内田恵美子さんの甥が所有する場所。津ノ井さんらが開催場所を探していたところ、中村地域ケアプラザから場所の紹介があり、所有者に提供を快く受け入れてもらえたことや、ガレージが通りに面しており、高台の住民でも足を運びやすいことなどから開催場所に決まった。
マルシェでは、おもいやり隊が仕入れた焼きたてのパン150個やニンジン、ジャガイモ、タマネギ、果物など約10種類を小分けにして販売する。商品は仕入れ値に数%を上乗せして販売し、おもいやり隊が収益を上げられるようにする。
交流の場にも
津ノ井さんは「今後はさまざまな場所で販売を行いたい」と話し、3月からは月2回の開催を目指す。「これから人手や活動拠点を少しずつ整えていき、継続して開催できるようにしたい」と意気込む。さらに、「地域の高齢者や住民がマルシェで買い物をした後に話をしたり、お茶を飲んだりしながら交流ができるような場所を作ることが目標」と住民がコミュニケーションを図れる拠点作りを目指す。「販売場所を貸していただける方や協力者を募っている」とも話す。
21日の「ママ・マルシェ」は午前11時30分から午後1時30分まで。場所は唐沢29の1。唐沢公園から山手町方面へ抜ける道を直進。小柴接骨院のそば。
問い合わせは中村地域ケアプラザ【電話】045・260・5100。
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