従業員が働きやすい職場づくりに取り組む井土ヶ谷下町の電気工事業、向洋電機土木株式会社(倉澤俊郎社長)が1月、市が呼び掛ける「よこはまグッドバランス賞」の特別賞を受賞し、「横浜健康経営認証」の認定事業所に2年続けて選ばれた。「働き方改革」を先取りする同社は、さらに取り組みを進めようと、入社歴の浅い女性社員にプロジェクトを任せるなど、新しい挑戦を始めている。
同社は1965年設立。マンションや公共施設の電気設備設計・工事を請け負う。現在の社員は39人で女性は13人。
2009年から男性社員の育児休暇取得を推奨。介護や育児を行う社員に時差出勤を認めるなど、社員のライフスタイルに合わせた柔軟な働き方を進めた。10年度に「働きやすく子育てしやすい企業」として市の「よこはまグッドバランス賞」を初受賞。その後も在宅勤務の仕組みを整備するなど、常に職場環境の改善に努めてきた。
今年1月には南区内の企業では最多となる通算8回目の同賞を受賞し、139事業者中2事業者のみの「特別賞」に選出された。ほかにも、社員の健康づくりを積極的に進めているとして「横浜健康経営認証」の最高評価事業所に選ばれている。
昨年は在宅勤務などの「テレワーク」が進んでいるとして総務省の「テレワーク先駆者百選」、県が新設した「かながわサポートケア企業」の16社のうちの1社に選ばれるなど、動向が国、県、市から注目されている。
社内制度の整備は、同社広報部の横澤昌典さんが進めてきた。横澤さんは父親の介護をしており、必要性を感じてさまざまな制度を取り入れた。
横澤さんは「常に新しい取り組みをしなければいけない」と考え、改善プロジェクトを入社歴の浅い女性社員とともに進めることにした。
子育て社員の視点で
2年前に「家庭との両立ができると思って入社した」という須藤優子さんはライフスタイルに合わせて働ける点に魅力を感じ、業界未経験ながら入社した。森亜希子さんも3人の子育て中。「以前の会社は休みづらい雰囲気があり、ストレスを感じていた」という。昨年秋に入社し、横澤さん、須藤さんとともに総務部で女性の視点から働きやすい職場づくりを目指す。
業界では男性がやるものという認識が強かった積算や図面作成などを女性が行うことも増えた。横澤さんは「自分とは違う視点を持った女性の視点や経験が加味されれば」としており、新たな取り組みを進めていく意向だ。
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