教育やエネルギー、気候変動など17項目の改善・解決を2030年までに達成することを目標にする「SDGs」(持続可能な開発目標)を身近なものとして考える講演会が8月30日、井土ヶ谷アーバンデザインセンターで行われた。企業活動を通してSGDsの実践に取り組み、同センターを運営する株式会社太陽住建が主催し、約40人が参加した。
前半は県のSDGs推進担当顧問を務める「博報堂DYホールディングス」の川廷(かわてい)昌弘さんが講演。阪神・淡路大震災で被災した川廷さんは、「自分たちの生活が自然に守られていることを改めて知った」と感じ、その後は博報堂の仕事として地球温暖化防止に取り組むなどした。SDGsを「生活者として実感することがテーマ」と位置付けており、自身が住む家は、17の目標の一つである「つくる責任 つかう責任」を意識し、環境や地域社会に配慮した生産者から木材を仕入れるなどした。結果、持続可能性に配慮したことを証明する国際認証「FSC認証」を国内の新築戸建住宅で初めて取得した。
揶揄から行動へ
自身の経験を述べた上で、SDGsを身近なものにするには「自分が向き合う課題解決にSDGsを紐付けることが必要」とした。さらに、「SDGsを『きれいごと』と揶揄するのではなく、『きれいごとで勝負できる社会』を作り、質の高いバトンを次世代に渡していくことが求められる」とまとめた。
後半は県SDGs推進課の田邊絵美子さんと太陽住建の河原勇輝社長が加わり、それぞれの立場で取り組みを語った。田邊さんは「県民の一人ひとりがSDGsとつながっているということを知ってもらうのが仕事」と話し、河原社長は「ビジネスを通して社会課題を解決し、SDGsに結び付けたい」と述べた。
参加者からは「自分とは縁遠いと感じていたSDGsが意外に近くにあるものだと分かった」などの声が聞かれた。
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